①マット仕上げ=消し粉仕上げ
極微粒な粉末状の金粉を蒔き、真綿で磨いて仕上げます。
輝きはマットで、磨き仕上げに比べると多少黄色味が強い色に仕上がります。
磨き仕上げより摩耗に弱いです。
②磨き仕上げ=丸紛仕上げ)
丸紛は文字通り球状に加工された金粉です。
紛を蒔いた後、さらに漆で固めて、漆に隠れた金を研ぎ出して磨きます。
消し粉のような黄色味が抑えられる分トーンが暗く感じますが、ピカっと輝き、雅な色味です。
(もう少しピカっと光るのですが、写真が…上手く撮れたら差替えますね)
紛を蒔いた後固めの工程が入る分、手間もかかりますが 消し粉より摩耗しにくいです。
①マット仕上げ=消し粉仕上げ(基本仕上げ)
輝きはマットで、磨き仕上げに比べると 白っぽい色味に仕上がります。
磨き仕上げより摩耗に弱いです。
②磨き仕上げ=丸紛仕上げ
消し粉の白っぽくマットな色味に比べると、より金属っぽい輝きが出ます。
消し粉より摩耗しにくいです。
※銀は経年により空気中の物質と結合して黒っぽく変色します。お化粧直しも手ですが、
金属っぽい硬い輝きからいぶし銀へと変化していくのも楽しんで頂ければと思います。

①黒漆は艶のある黒です。
②弁柄漆は、赤色のひとつですが、朱赤より茶色味が強く、落ち着いたトーンの赤色です。
③白漆は 真っ白ではなく、白の顔料に漆の色味が重なり、ベージュっぽい白です。
※顔料を混ぜて作った色漆は、経年によりだんだん顔料本来の色が出てきます。
顔料と混ぜた漆が硬化して わずかに透明度が上がってくる為です。
白はベージュからより白っぽく。(クリアな白にはなりません。白味が強くなっても やはりベージュです。)

よくあるオプション
●補強:ワレを接着しても、負荷が掛かり破損しやすい箇所に補強を加える。(マグカップの取っ手の接着など)
●釉薬なし:陶磁器の釉薬がない箇所は漆が染み込みやすい為、汚れ防止に作業工程ごとに都度養生作業を行う。
●上絵・蒔絵あり:上絵付や蒔絵がある箇所は、研ぎや磨きの工程で研磨道具をあてられない為、工程ごとに都度養生作業を行う、
●複雑破損:複雑な破損は一度に整形できない為、何パーツかに分けて作業を行う為、通常より作業工程が倍増する為の作業手間。